今週の読書履歴
今週は、たった一冊だようorz
最強集団 ホットグループ奇跡の法則―成果を挙げる「燃えるやつら」の育て方
- 作者: ジーンリップマンブルーメン,ハロルド・J.レヴィット,Jean Lipman‐Blumen,Harold J. Leavitt,上田惇生
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2007/03/01
- メディア: 単行本
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"ホットグループ"という、マネジメントされたチームとは似て非なる集団について書かれた書物。ミッション・オリエンテッドで、ミッションを達成するためには他のすべての犠牲を厭わないほどのめり込んだ集団のことだそうです。
たとえば、僕(ら)がチームを作ろうとするとき、まずは人間関係の構築から始めようとします。アイスブレイクをしたり、チームの雰囲気を作ることをまず行い、その後でミッションを共有しようとします。
翻って、ホットグループの場合。ホットグループは、ミッションありきで作られたグループなので、なによりもまずミッションが共有されます。というよりは、ホットグループ自体が同じミッションを共有する個が集まって萌芽的にできたもの、と考えると、ミッションがはじめに来るのはある意味あたりまえ。
組織を変えるイノベーションを創る力が、ホットグループにはあります。ホットグループは組織から見れば異端児で、組織に迎合せず、ミッションに忠実たろうとします。つまり、たとえば組織の長が「よし、うちの会社にもホットグループが必要だ!作れ!」と言うのは簡単でも、実際に意図的にホットグループを作ることは非常に難しいと言えるわけです。ホットグループを束ねるものは、組織ではなくミッションだからです。
それでは、このようなホットグループを、ある程度意図的に作るにはどうすればよいか。実は、ホットグループの作り方なんてどこにも書いてありませんでした。結局のところ、ホットグループを作ろうと意図したところで、できるとは限らない。ただ、ホットグループができる(できやすい)環境を作ることはできる。グループがホットになる種を与えることはできる。んじゃあ、どのような種を植えればよいか。興味あったら読んでみてください。
ある意味、今まで頭にあったチームのあり方に一石を投じる考え方であったことは確かです。すべてのチームがホットグループであるべき、とは思いませんが(その辺は本書にも書いてあります)、世の中のイノベーションはホットグループが生み出している、のは確かなのでしょう(ホットグループになる、といった方が正確かもしれない)。
正直なところ、内容に論理性があまりなく、わりと情緒的なことが多く書かれていたのですが、今までのホットグループの誕生が偶然に左右されていたものを、ある程度必然として作られるためのヒントが書かれていたように思います。
ここからはちょっと身の上話。かつて、会社内で組織を超えて有志が集まり、一つの目標に向けて動いていたことがありました。当時は、いろいろな未熟さのために結局は成果を出せず雲散霧消してしまいましたが、今にして思えば、あれはホットグループになる可能性があったのかもしれないなあ。。。