ニアショアについてすごく青臭いことを言う

地方でシステム開発をしていると、「これは東京の案件だよ〜」という仕事に出会うことが数多くあります。聞くと、東京の案件を、東京の会社が受注し、その開発を地方の会社が請け負っている、という形態のようです。あまりにもソフトウェア開発のビジネスに疎かったので、この開発形態に名前があることを初めて知りました。

「ニアショア」というそうです。

地方でソフトウェア開発をしていた僕らが、地方でやっている開発には、この形態のものが少なからずあります。これによって、地方に存在する開発会社が多大な恩恵を受けているのも確かでしょうし、開発者の単金(この表現自体が人身売買っぽいけど)が地方の方が格段に安いのも確かです。そのため、主にコストダウンを目的として行われることが多いようです。

ニアショアという開発形態にも是非があると思いますし、僕の今のビジネス経験値では、簡単に判断できるようなものではありません。ただ、少なくとも、その先にも開発者という人間がいることを忘れないようにしなければな、と感じています。コストダウンだけが目的ならば、それは単なる「一山いくら」の世界ですからね。

地方で仕事をしていたとき、僕の周りには、幸せそうに仕事をしている人はただの一人もいませんでした。それとニアショアにどのような関係があるのか、そもそも関係があるのかどうかはわかりません。でも、少なくとも僕は、どこであろうとも、開発者が幸せになるようにしていきたいなあ。抽象的ですけどね。

まあ、将来的には、奇妙な下請け構造はなくしていきたいなあというのが正直なところですけどね。